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航空機リース投資が節税になる仕組みとメリット・デメリット

航空機リース投資が節税になる仕組みとメリット・デメリット

2020/4/6

航空機リース投資による節税方法をご存知ですか?航空機リース投資を活用した節税方法はリスクもありますが正しく活用することによって直近の支払税額を最小限に抑えることが可能です。今回の記事ではこの航空機リース投資が節税につながる仕組みとメリットやデメリット、注意点について解説していきます。

航空機リース投資を活用した節税とは

ではまず、航空機リース投資を活用した節税とはどのような仕組みになっているのでしょうか。
この航空機リース投資の節税スキームには

  • 任意組合
  • 出資者
  • 航空会社

の3組が登場します。

この内、出資者として参加することで法人は節税対策をすることができます。

航空機を保有するのは任意組合

航空会社は自社で航空機を保有はせずに、リース料を支払い航空機の使用をしているケースがあります。その場合、航空機を保有するのは投資家たちから出資を受けて航空機を購入している「任意組合」となります。
この任意組合は航空機をリースすることで航空会社からリース料を受け取り、収益を計上します。一方、任意組合は航空機を自社で保有しているので航空機を資産として計上します。資産として計上されたものは「減価償却」を行う必要があり、それぞれ資産ごとに定められた耐用年数で按分し、毎年減価償却として経費を計上していきます。

任意組合は航空機の減価償却により赤字を計上

この任意組合が毎年計上する減価償却費の額は、航空会社から受け取るリース料よりも一時的に大きくなるため、組合はリース契約の前半に損失を計上することになります。

・リース契約前半の損益
受取リース料<減価償却費

航空会社から受け取るリース料よりも減価償却費の方が多く計上される状態が契約前半に続きます。特に初年度は出資額の5~7割が減価償却費となりますので大きな損失を計上することができます。

航空機リース投資の出資者として節税対策

先ほどご紹介した内容では減価償却費が受取リース料よりも上回り任意組合が損失を計上するというものでした。ではなぜ、このことが節税に繋がるのでしょうか。

このスキームで節税を行うことができるのは、組合に出資を行っている「出資者」です。法人がこの出資者になることで節税対策をすることができます。

減価償却による任意組合の損失は組合に出資を行っている出資者にも反映されます。出資者が持っている航空機リース投資の有価証券も任意組合の損失に応じて「評価損」を計上するのです。出資者はそれぞれの出資分の割合に応じて損失を計上することになります。

この評価損は減価償却費の計上額と連動していますので、減価償却費計算(定率法)の特質上、償却の前半に経費を多く計上することができることから出資者である法人が持っている有価証券の評価損も契約期の前半に計上することができ、短期的な節税対策として有効です。

航空機リース投資の節税を受けるための条件

ではこの航空機リース投資による節税を受けるためにはどのような条件を満たしていないといけないのでしょうか。

節税対策のためにはオペレーティングリース

リース取引には大きく分けて

  • ファイナンスリース
  • オペレーティングリース

があります。

航空機リースによる節税の恩恵を受けるためには取引の形態はオペレーティングリースでなければならず、リース資産である航空機を「定率法」により減価償却し前半に多額の減価償却費を計上する必要があります。

減価償却の定額法と定率法での償却方法の違い

減価償却の定額法と定率法には償却方法に以下の違いがあります。

定額法 毎年定額の金額を減価償却費として計上
定率法 残存価格を一定割合で減価償却費として計上

定額法は毎年減価償却費として計上する金額は変わりませんが、定率法は耐用年数の前半に経費を多く計上するという特徴があります。
この航空機リース投資の節税スキームでは定率法の特徴を活かし契約期の前半で経費を作り節税対策を行うことができます。

ファイナンスリースは定額法により償却しなければならないため節税メリットを受けることができません。

航空機リース投資の節税対策は法人のみ可能

またこの節税対策を使うためには法人である必要があります。
個人がこの節税を行ったとしても「その他の所得」として損益通算ができないため、節税効果はありません。

航空機リース投資を活用した節税効果

では航空機リースを活用した場合、どれほどの節税効果があるのでしょうか。

航空機リースによる節税対策を行うことで、耐用年数の前半に経費を多く計上することができるとお伝えしましたが、具体的に出資額の5~7割程度を初年度に経費として計上することができます。近年では保険を活用した節税対策などが難しくなってきているため、仮に初年度に支払いの7割経費にできる商品であれば非常に節税効果が高い商品となります。

例えば、この航空機のオペレーティングリースにより3,000万円投資したとすると、5割から7割ですと初年度で1,500万円から2,000万円ほどの損失を計上することができます。法人税の税率を30%とすると450万円から600万円の節税効果が期待できます。

航空機リース投資は商品にもよりますが、1口1,000万円というような額の投資商品がほとんどです。1口あたりの金額もそれなりに大きく、法人としてはキャッシュが出ていくことになりますので、よく考えて投資しましょう。

航空機リース投資を活用した節税対策のメリット

航空機リースを活用した節税対策のメリットとしては大きく分けて、

  • 法人税の繰延
  • 後継者への事業承継
  • 相続税の節税

があります。ではそれぞれのメリットについて解説していきます。

航空機投資リース投資により法人税を節税

法人税に関しては先ほどご紹介した通り耐用年数の前半に経費を多く計上することができるため、法人の利益を抑えて法人税の支払額も抑えることが可能となります。

出資額の5割から7割を初年度に経費として計上することができるため、「今期利益が大幅に出るのですぐに軽費が作りたい」というような場合の短期的に即効性のある節税対策として有効です。

後継者への事業承継

航空機リース投資を活用することにより、後継者への事業継承を税負担最小限にして行うことが可能になります。
方法としてはまず、航空機投資リースを行い損失を計上することで株価を下げた状態にします。株価の下がった状態で後継者に株式を移転させます。
以後、リース期間が満了し組合からの分配金を受け取る際には集積が出てしまうため、そのタイミングで社長を退職させ退職金を支払うことで税負担を軽減させるという方法です。
この方法を活用することによって後継者への事業継承も税負担を抑え、スムーズに行うことができます。

航空機投資リースにより相続税を節税

この航空機投資リースによる節税対策は法人税の節税だけでなく相続税の節税対策としても使うことができます。
保有している資産を航空機投資リースとして有価証券にし、相続財産としての評価額を下げてから相続することによって相続税の支払額も抑えることが可能となります。

航空機を活用した節税対策のデメリット

航空機を活用した節税対策にはメリットだけでなくデメリットもあります。

課税の繰り延べでしかない

航空機を活用した節税対策のデメリットとしては、この節税対策はあくまでも税金の支払いを将来に伸ばす、いわゆる「税金支払いの繰り延べ」でしかないという点です。
つまり現在支払わなければならない税金を将来に先延ばししているため、将来支払わなければならなかった税金を支払わなければならず、その際の出口対策もしなくてはなりません。

よく出口対策として使われるのが退職金ですが、益金が発生するタイミングで退職金の支払いを行うなどして経費を作り、法人税の支払額を抑えるなどの対策も同時に準備しておかなければなりません。

航空機リースは中途解約ができない

航空機リースは原則、中途解約ができません(中途解約により損となる)ので、リース期間である10年前後はその出資した金額には手を付けることができません。
基本的に解約をすることはできませんのでこの節税対策はあくまでも余剰金で行うべきであって、運転資金などを切り崩して航空機リースに手を出すと大変危険です。

航空機リースを活用した節税対策の注意点

この航空機リースを活用した節税対策は様々な注意しなければならない点があります。航空機リースによる節税を行う場合には以下の6つの点に注意しましょう。

  • 消費税の節税効果はない
  • 損失の上限は出資額が限度
  • 元本割れのリスクがある
  • 税制改正によるリスク
  • 航空機の償却後半では利益が発生

消費税の節税効果はない

出資者の損失部分に関しては消費税の課税仕入れには該当しないため、消費税の税額を抑える効果はありません。この節税対策はあくまでも利益を減らし、法人税を減額させるための節税対策となります。仮に航空機リース投資として数千万の支払いをしたとしても消費税の支払い額には影響を与えませんので注意しましょう。

損失の上限は出資額が限度

航空機リース投資として計上することの出来る損失には上限があります。この上限は出資額までとなり、それ以上の出資額を超える損失については税務調整が行われます。

元本割れのリスクがある

またこの航空機リースには元本割れのリスクがあります。航空機リースでは元本の保証はされていないため航空会社が倒産するなど、予期せぬ出来事が起こった場合などには元本を下回るというリスクがあります。
実際にそのようなケースはまれですが、特にこの航空機リースに関する商品は外貨建てである場合が多いため、為替変動により損をするリスクは十分にあります。航空機リースによる出資は1口1,000万円というような高額な商品であることが多いため、為替変動により何十万、何百万という損失を被ることにもなりかねません。

税制改正によるリスク

現在このような利益の繰り延べという形により税金の支払い回避が可能となっていますが、つい先日生命保険による節税対策に対して税務署からのメスが入り損金算入の割合が見直されたばかりです。いつ税制改正が行われこのような税の繰り延べによる節税対策が見直されるかは分かりません。そのようなリスクがある上での節税対策であることを覚えておきましょう。

航空機の償却後半では利益が発生

この航空機リース投資の特徴として定率法の特徴を活かし耐用年数の前半に経費を多く計上することができるということはお伝えしましたが、その分耐用年数の後半には減価償却費が少なくなります。

受取リース料>減価償却費

この状態では航空会社から受け取るリース料よりも減価償却費の方が少額になり、逆に軽費ではなく収益が発生することになります。
この収益は出資者である法人にも分配されますので、任意組合の利益が増えると、出資している法人の法人税の支払額ももちろん増えます。出資当初は経費を計上することができますが後半では逆に収益が発生する可能性もありますので注意しましょう。

航空機売却時の利益計上

リース期間が満了し航空機は売却することになる場合、その際出資者にも一気に益金が発生してしまいます。
この航空機リースによる節税対策はあくまでも利益の繰り延べであるため、売却のタイミングで税金をどのようにして支払うのか、益金を計上する際に退職金を支払うなど、出口対策を事前に練っておかなくてはなりません。

まとめ:航空機リース投資が節税になる仕組みとメリット・デメリット

今回の記事では航空機リース投資により節税を行う仕組みやそのメリット・デメリット、そして注意しなければならない点についてご紹介しました。航空機リース投資を行うことで短期的に経費を計上することができ、法人税の支払額を抑えることができます。
しか、しこの節税対策はあくまでも利益の繰り延べであるため、将来その分の税金を支払う、もしくはその時の節税対策も同時に考えておかなければなりません。また元本割れや税制改正などのリスクも抱える節税対策となるため、航空機リース投資による節税をお考えの方は専門の税理士や節税コンサルティングサービスをご利用ください。

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→税理士甲田拓也事務所

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