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会社設立の節税メリットとデメリット

会社設立の節税メリットとデメリット

2020/6/2

会社設立の節税メリット

会社を設立することで、個人では出来なかった節税対策をすることができるようになります。
法人設立によりできる節税は大きく分けて

  • 役員報酬による節税
  • 複数の役員を設置して節税
  • 退職金による節税
  • 9年の繰越欠損金による節税
  • 保険による節税
  • 日当を経費にして節税
  • 法人税の税率による節税

があります。それでは一つ一つ具体的に解説していきましょう。

役員報酬による節税

個人事業の場合には自分自身に「給料」を支払うと言う概念はありません。

しかし法人は個人とは別人格ですので、会社を設立した場合、代表は会社から「役員報酬」として決められた金額を受け取ります。
この役員報酬に対しては給与所得控除があるため、一定額を給与所得から控除することができます。

給与等の収入金額(給与所得の源泉徴収票の支払金額) 給与所得控除額
1,800,000円以下 収入金額×40%-100,000円550,000円に満たない場合には、550,000円
1,800,000円超~3,600,000円以下 収入金額×30%+80,000円
3,600,000円超~6,600,000円以下 収入金額×20%+440,000円
6,600,000円超~8,500,000円以下 収入金額×10%+1,100,000円
8,500,000円超※ 1,950,000円(上限)

役員報酬で利用できる給与所得控除は、個人向けの青色申告控除より有利

例えば、役員報酬として100万円受け取る場合、税金はこの100万円に対してそのまま課税されるわけではなく、100万円から給与所得控除を引いた後の金額に対して課税されます。

もちろん個人事業主でも65万円の青色申告控除などがあり、収入から経費を差し引いた額に対して控除するものがありますが、給与所得控除の場合ですと最大195万円の控除を受けることができるようになります。

また先ほどお伝えしたように法人と個人は別人格ですので、それぞれの控除を活用して法人からは給与所得控除、個人では青色申告控除双方を受けるという節税をすることもできます。

複数の役員を設置して節税

この給与所得控除を活用して、親族などで役員を複数人設置することによって給与所得控除を最大限に活用した節税することもできます。
もちろん個人でも専従者給与を支払うことができますが、専従者給与には様々な条件があります。一方、法人の役員への報酬を支払う方がハードルは低くなります。

法人役員の設置は個人を雇うより容易

例えば専従者給与の場合、認められるのは「生計一親族」である必要があります。
しかし法人の役員にはそのような縛りなく、どのような方でも役員とすることができます。

また専従者給与の場合、6ヶ月以上専ら事業に従事していることが必要となりますが役員の場合には従事期間の縛りはなく、例えば「非常勤役員」であれば会社に行く日数が少なくても問題ありません。

このように法人の場合の役員への支払いは個人に比べ非常に容易になるのです。

退職金による節税

先ほどお伝えしたように個人事業の場合、給与を支払うという概念はありませんので、退職金を自分に支払い経費を作ることはできません。

しかし法人の場合は退職の際には退職金を支払うことができ、この退職金に対しては勤続年数に応じて非常に大きな控除枠が定められています。

勤続年数(=A) 退職所得控除額
20年以下 40万円× A(80万円に満たない場合は80万円)
20年超 800万円+70万円×(A-20年)

例えば、30年勤務して退職する場合、

800万円+70万円×(30-20)=1,500

1,500万円の控除を受けることができます。つまり退職金として1,500万円まで税金をかけずに受け取ることができるのです。

このような大きな金額の控除を受けることができるのは法人設立のメリットとも言えます。

9年の繰越欠損金による節税

繰越欠損金とは、将来に繰り越すことができる欠損金のことを言います。

例えば今期100万円の赤字が発生し、次期に100万円の黒字となった場合、前期の赤字100万円を繰り越すことで黒字100万円と相殺することができます。
つまり今期黒字を100万円出したとしてもその分に関しては課税されない、ということになります。

法人は個人より欠損金の繰越期間が3倍以上長い!

この繰越欠損金は何年も前のものでも遡って相殺できるというわけではなく、遡ることができる年数は定められています。
個人事業の場合、青色申告をすることにより最長で3年間遡って欠損金を相殺することができます。
しかし法人税の欠損金の繰越期間は個人よりも遡ることのできる期間が長く設定されており、9年とされています。また平成30年4月1日以後に生じた欠損金からは、繰越期間は10年となります。

保険による節税

よく節税対策として使われる保険ですが、個人事業の場合には生命保険料の支払額を経費とすることはできません。

個人の場合、保険料控除として使うことができますが、控除額の上限は4万円または5万円と定められています。
一方、法人の場合には保険を活用することにより掛金によっては一度に多額の経費を作ることが可能です。

難しくなりつつある法人保険による節税

ただし近年では節税目的の保険に対して対応が厳しくなってきており、掛金全額を経費計上することは難しくなってきています。
それでも、個人に比べて保険を活用した節税対策の幅は広くなります。

日当を経費にして節税

出張旅費規定を事前に作っておくことで、日当を支払い節税することができます。この節税対策は法人としても、受け取る個人としてもメリットがあるものです。
法人としては旅費交通費などの科目で支払額を経費とすることができます。この支払いは給与ではないため、従業員としても所得税、住民税の負担がかからずに済みます。

個人事業では支払えない代表者への日当も、法人なら支払える

個人事業の場合にも、従業員に対して日当を支払うことはできますが、自分自身に対して日当を支払うことはできません。
しかし法人は代表個人とは別人格ですので代表に対しても日当を支払うことができるのです。

法人税の税率による節税

よく個人事業主に対して、収入がいくら以上になれば法人化を検討した方が良いなどという話がありますが、それは個人の所得税は税率が5%から45%の7段階に区分されているためです。個人の所得が多くなると税率もそれに比例して非常に高くなります。

所得が大きい場合、個人より法人の方が税率を低く抑えられる

法人の場合も課税所得が400万円以下、800万円以下、800万円超で税率は異なりますが、800万円超の場合でも法人税、地方法人税、法人住民税、法人事業税、地方唐人特別税合わせても33%程度です。
個人事業として所得が大きくなってきている場合には法人を設立して所得税の税率よりも低い税率で法人税として納めることも検討しましょう。

会社設立当初の消費税の節税

消費税に関しては一定の条件のもと法人設立から2年間免除されるというケースがあります。

消費税は原則、基準期間の課税売上高が1,000万円超となる場合に消費税の課税事業者となります。この「基準期間」は2年前の期が対象となっており、設立当初の場合、2年前は営業していませんので、売上高も0となっています。そのため設立から2年間は1,000万円超の条件に該当しません。

ただし、以下の条件に当てはまる場合には初年度から消費税が発生しますので注意しましょう。

資本金の額が1,000万円以上の場合

事業年度の開始の日における資本金の額又は出資の金額が1,000万円以上である場合、納税義務は免除されません。
消費税の2年間の免除を受けたい場合には資本金の設定額は1,000万円に達しないようにしておきましょう。

特定期間の課税売上高および給与等が1,000万円以上の場合

資本金が1,000万円未満であっても特定期間(前年の前半)の課税売上高が1,000万円超、または給与等支払額が1,000万円超の場合には消費税の課税事業者になります。

大会社のグループ企業が出資した法人の場合

また大会社のグループ企業が出資した法人の場合には特定新規設立法人として設立年度から課税事業者になります。

事業承継する上での節税メリット

事業承継を行う場合には通常相続税、贈与税、所得税などが発生します。しかし事業を法人化しておくことで事業承継をスムーズに、支払う税金も抑えて事業承継することが可能になります。
これは「事業承継税制」といって、一定の条件を満たすと贈与税や相続税を猶予することができます。

この事業承継税制の適用を受けるためには

  • 中小企業の定義に該当すること
  • 後継者が会社を経営すること
  • 会社を5年以上経営すること
  • 既存の雇用をある程度維持すること

などの条件を満たしている必要があります。これらの条件を満たしていることで後継者の贈与税や相続税を半永久的に猶予することができます。

会社設立によるデメリット

法人化に伴い発生する支払いに注意

では会社を設立することによりデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。今回は特に会社設立にまつわる費用部分に焦点を当ててご紹介します。

会社設立により節税効果があることは事実ですが、法人化に伴い発生する支払いもあるので注意しましょう。

法人化により発生する支出は大きくわけて

  • 赤字であっても発生する均等割税額
  • 法人の設立費用
  • 専門家への支払い
  • 社会保険料

があります。

赤字であっても発生する均等割税額

個人事業の場合、赤字であれば税金は発生しません。しかし法人の場合赤字であっても「均等割税額」として支払わなければならない税金があるのです。

この均等割税額は資本金と従業員の数によって金額は変わりますが、資本金1,000万円以下、従業員50人以下の最低額でも7万円は支払わなければなりません。
この税額は毎年必ず発生するものです。

法人の設立費用

法人を設立する場合には設立費用としてある程度の支払いが発生します。

法人設立にかかる費用は

  • 定款の認証手数料:50,000円
  • 定款の謄本手数料:2,000円
  • 設立にかかる登録免許税:150,000円
  • 収入印紙代(電子定款の場合は不要):40,000円

となります。

収入印紙に関しては電子定款の場合不要ですが、その分、専門家への支払いも発生するなどありますので、最低でも法人の設立に20万円程度の費用は発生します。

またこれらに加えて実印や印鑑証明取得費など、諸々の諸費用も付随して発生しますので覚えておきましょう。

合同会社の場合の設立費用

近年では合同会社を選択する企業も増えてきています。
先ほどご紹介した株式会社の設立に比べて、合同会社の法人設立費用は安く収まることから、合同会社が選ばれるケースが増えつつあります。

合同会社設立にかかる費用は

  • 定款の謄本手数料:2,000円
  • 設立にかかる登録免許税:60,000円
  • 収入印紙代(電子定款の場合は不要):40,000円

設立を行政書士などに依頼する場合、電子定款を作成することができますので4万円の収入印紙代の支払いがなくなります。
その場合専門家への支払いを含めても10万円を下回る程度に抑えることも可能となります。
その他税金面での扱いは株式会社とほぼ同じとなります。

専門家への支払い

個人事業主として自業を行なっていた際は会計ソフトなどを使いご自分で確定申告をしていたという場合でも、法人設立となるとご自分で申告することはなかなか難しくなります。そのため申告の際には税理士などの専門家への依頼が必要となります。
専門家への顧問料や決算料などの支払いが法人を設立した場合には継続して発生することとなります。顧問料は毎月支払うもので、決算料は法人の確定申告を行う際に年に1度支払うものとなります。

社会保険料が発生する

個人事業の場合、常時雇用する従業員が5人以上いると社会保険への加入義務が発生しました。また業種によっては任意適用事務所として5人以上雇用していても社会保険への加入は必須ではないなどの優遇もありました。
しかし、法人の場合、従業員の社会保険の加入は基本的に「強制」となります。
法人を設立し従業員や役員に支払いをする場合、社会保険には加入し法人として支払額の半額を負担しなければなりません。

まとめ:会社設立の節税メリットとデメリット

今回の記事では会社設立の節税メリットとデメリットについてご紹介しました。会社を設立することで節税の幅を広げることができます。しかし法人化にはメリットだけでなくデメリットもあり、支払いが増えてしまう部分もあります。法人化を検討する際にはそれらのメリットとデメリットを十分に考慮した上で検討しましょう。会社設立の節税に関する個別のご相談は専門の税理士や節税コンサルティングサービスをご利用ください。

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